オリジナルTシャツは、イベントやチームのユニフォーム、普段着としても人気があります。しかし、オリジナルTシャツを作成する際には、著作権侵害のリスクに注意が必要です。本記事では、どんなTシャツが著作権侵害にあたるのか、どのようなTシャツなら大丈夫なのかなど、著作権について解説します。
Tシャツを作るなら知っておきたい著作権
著作権とは、著作者が創作した著作物に対して、その利用や複製などを独占的に許可する権利です。著作物には、小説、漫画、音楽、映画、写真、イラストなど、さまざまなものが含まれます。たとえば、著作権のあるキャラクターを使って、オリジナルTシャツを作るなどです。
著作権の目的は、著作者の努力に報いることで、文化の発展に貢献することです。著作権によって、著作者は自分の著作物を自由に利用したり、他者に利用させたりする権利を持ちます。著作権は、創作と同時に発生する権利です。したがって、著作権登録などの手続きは必要ありません。
著作権の侵害は、著作権者の権利を侵害するだけでなく、著作物の文化的価値を損なう行為です。著作権侵害に該当する行為を行うと、訴訟に発展した場合は、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金を科される可能性があります。
肖像権も知っておこう
肖像権とは、個人の容姿を無断で撮影・公表されない権利です。この権利は法律で明文化されていません。しかし、芸能人などの有名人だけでなく、一般の人にも肖像権が認められています。
オリジナルTシャツを作成する際には、肖像権にも注意が必要です。他人の写真を無断でTシャツにプリントすると、肖像権の侵害に該当する可能性があります。
具体的には、以下のような場合が肖像権侵害に該当する可能性があります。
・有名人の写真をプリントしたTシャツ
・友人や知人の写真をプリントしたTシャツ
他人の写真を利用する場合は、必ず本人の許可を得る必要があることを知っておきましょう。
オリジナルTシャツが著作権侵害になる場合とならない場合は?
著作権のあるキャラクターを使っても、著作権侵害となる場合とならない可能性の高いケースもあります。たとえば、以下の場合です。
著作権侵害になる場合
・著作権のあるイラストやキャラクター、写真などを利用する
・著作権のあるキャラクターを連想させるイラスト
・イラストやロゴのパロディ
・歌詞や小説の一文などをデザインに組み込む
・有名人の似顔絵
・著作権のあるイラストやキャラクター、写真などを利用する
著作権のあるイラストやキャラクター、写真などを利用する場合は、著作権者の許可を得なくてはいけないため、無断で使用すると著作権侵害となります。たとえば、「アニメや漫画のキャラクターをプリントしたTシャツ」などです。
・著作権のあるキャラクターを連想させるイラスト
著作権のあるキャラクターを連想させるようなイラストも著作権侵害に該当する可能性があります。著作権侵害に該当するかどうかの判断は、以下の要素を考慮して行われるとされています。
・キャラクターの創作性
・イラストの創作性
・イラストの利用方法
・イラストの利用目的
キャラクターの創作性が高く、イラストの創作性が低い場合、著作権侵害に該当する可能性が高くなります。たとえば、以下のようなイラストは、著作権侵害に該当する可能性があります。
・有名なアニメや漫画のキャラクターの特徴をそのままに、イラスト化したケース
・有名なアニメや漫画のキャラクターを、一部だけ変更したケース
ただし、著作権侵害に該当するかどうかは、個別の事例によって判断されます。そのため、著作権侵害に該当するかどうかわからない場合は、弁護士などに相談するようにしましょう
・イラストやロゴのパロディ
イラストやロゴのパロディは、著作権侵害に該当する可能性があるので注意が必要です。
たとえば、以下のようなパロディは、著作権侵害に該当する可能性があります。
・著名なイラストやロゴをそのままに、パロディ化したケース
・著名なイラストやロゴを、一部だけ変更したケース
パロディなどによっては、もとのデザインを変更すると、著作者の意図するものとは別のメッセージが伝わる場合も考えられます。それによって、作品の品格を落とすとされるためです。
・歌詞や小説の一文などをデザインに組み込む
たとえば、以下のようなケースは著作権侵害に該当する可能性があります。
・有名な曲の歌詞をそのままプリントしたTシャツ
・有名な小説の一文をそのままプリントしたTシャツ
「流行っているから」「お気に入りだから」という理由だけで、Tシャツに印刷するのは避けましょう。
・有名人の似顔絵
たとえば、以下のようなケースは、著作権侵害や肖像権侵害に該当する可能性があります。
・有名人の写真を参考にして、写実的に描いた似顔絵
・有名人の特徴をそのままに、デフォルメをせずに描いた似顔絵
有名人ではなく、友人の場合も同様です。自分以外の似顔絵を印刷する場合は、必ず許可を取りましょう。
著作権侵害にならない場合
・著作権者の許可を得て利用する
・著作権が消滅した著作物を利用する
・個人で作成し家庭内で私的利用する
・著作権者の許可を得て利用する
著作権者の許可を得て利用する場合は、著作権侵害に該当しません。著作権者から利用を許可された場合には、著作権者から利用権を取得したことになります。利用権を取得することで、著作権法で定められた範囲で著作物を自由に利用することができます。
著作権者の許可を得る方法は、以下のようなものがあります。
・直接交渉する
・許諾窓口に問い合わせる
・ライセンス契約を結ぶ
直接交渉する場合は、著作権者に直接連絡を取り、利用許可を求めます。許諾窓口に問い合わせる場合は、著作権者の公式サイトや作品の販売元などに問い合わせます。ライセンス契約を結ぶ場合は、著作権者と契約を交わします。
・著作権が消滅した著作物を利用する
著作権が消滅した著作物を利用する場合は、著作権侵害に該当しないとされています。著作権の保護期間は、原則として著作者の死後70年です。著作者が死後70年経過すると、著作権は消滅し、著作物はパブリック・ドメイン(公有領域)となります。パブリック・ドメインの著作物は、誰でも自由に利用することができます。
著作権が消滅した著作物を利用する場合は、以下の点に注意しましょう。
・著作権が消滅したかどうかを確認する
・著作権が消滅した理由を確認する
著作権が消滅したかどうかは、著作権情報センターのウェブサイトなどで確認することができます。著作権が消滅した理由は、著作物によって異なります。著作権の消滅理由を確認することで、著作物を利用する際に注意すべき点が把握できます。
なお、著作権が消滅した著作物であっても、著作権者人格権は消滅しません。著作権者人格権とは、著作物の公表や改変、名誉の保護などに関する権利です。著作権者人格権を侵害した場合は、著作権侵害とはなりませんが、民事上の損害賠償請求などの責任を問われる可能性があります。
・個人で作成し家庭内で私的利用する
また個人で作成し、家庭内での私的利用に限る場合も問題ないとされています。ただし、Tシャツを作成するために業者に依頼する場合は、著作権侵害にあたる可能性があります。オリジナルTシャツを作成できるサービスでは、肖像権の侵害を防ぐためのガイドラインを定めている場合もあります。サービスを利用する際には、ガイドラインをよく確認してから利用するようにしましょう。
著作権侵害にならないようにオリジナルTシャツを作るには?
著作権を侵害せずにオリジナルTシャツを作るためには、以下の点に注意しましょう。
自分で作成したデザインを使用する
自分で作成したデザインであれば、著作権の侵害に該当することはありません。そのため、オリジナルTシャツを作成する際には、自分でデザインを作成するのが最も確実な方法です。
自分でデザインを行うには、以下の3つのステップから始めてみましょう。
・コンセプトやテーマを決める
・アイデアを出してみる
・デザインを仕上げる
コンセプトやテーマを決める
まずは、デザインの目的やターゲット、伝えたいメッセージなどを明確にします。これをコンセプトやテーマといいます。コンセプトやテーマを決めることで、デザインの方向性が定まり、ブレずに進めることができます。
アイデアを出してみる
コンセプトやテーマを決めたら、アイデアを出します。アイデアは、自由に出してみましょう。どんなに奇抜なアイデアでも、最初は気にせずに書き出してみましょう。アイデアを出す際には、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
・ターゲットに響くアイデアを考える
・デザインの目的や伝えたいメッセージを意識する
・オリジナリティのあるアイデアを考える
デザインを仕上げる
アイデアを絞ったら、デザインを仕上げます。デザインを仕上げる際には、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
・コンセプトやテーマを表現する
・ターゲットに響くデザインにする
・オリジナリティのあるデザインにする
著作権者の許可を得て使用する
著作権が存続している著作物を利用する場合、著作権者の許可を得る必要があります。著作権者の許可を得る場合は、書面で許可を得るようにしましょう。
フリー素材やテンプレートを利用する
フリー素材やテンプレートであれば、著作権の心配をすることなく利用できます。ただし、作成したTシャツを販売するなどの商用利用の際には、規約が異なる場合もあります。フリー素材やテンプレートを利用する際には、ホームページに記載されている規約をしっかり読むようにしましょう。
自作のTシャツにも著作権はある
自作のオリジナルTシャツにも著作権があります。著作権は、著作者が創作した著作物に対して、その利用や複製などを独占的に許可する権利です。自作のオリジナルTシャツは、著作者であるあなたが創作した著作物に該当するため、著作権が発生します。著作権は、創作と同時に発生する権利です。したがって、著作権登録などの手続きは必要ありません。自作のオリジナルTシャツの著作権を保護するためには、著作権表示を付すことがおすすめです。
著作権表示は、著作物の出所を明らかにするために、著作権者の氏名、著作物のタイトル、著作権の登録番号などを表示するものです。著作権表示を付すことで、著作権を主張しやすくなります。自作のオリジナルTシャツの著作権を保護することで、著作物の無断利用や改変などを防ぐことができるでしょう。
オリジナルプリントTシャツならツクレル
オリジナルTシャツを作りたいなら、「ツクレル」がおすすめです。豊富なデザイン素材や、簡単な注文システムが特徴で、初心者でも手軽にオリジナルアイテムを作ることができます。さらにここでは、ツクレルのおすすめポイントについてご紹介します。
選べるデザイン作成方法
ツクレルでは、デザインしたアイデアを入稿する方法と、デザイナーにデザインしてもらう方法があります。デザインを入稿する方法であれば、デザイン料は不要です。また、入稿したデザインをもとに、デザイナーがプリント可能なデザインに仕上げてくれるので安心です。デザイナーが作成したデザインに問題がなければ、そのまま印刷にうつります。デザインの作成と修正はどちらも無料で行ってもらえます。
豊富なデザイン素材
ツクレルでは、オリジナルデザインを作成する際に役立つ、豊富なデザイン素材を用意しています。イラストや写真、文字など、さまざまなデザイン素材を無料で利用できるので、デザインに自信がない人でも、簡単にオリジナルアイテムを作ることができます。
簡単な注文システム
ツクレルの注文システムは、非常に簡単でわかりやすい設計になっています。商品の選択からデザインの入稿、注文確定まで、すべてオンラインで完結できるので、手間をかけずにオリジナルアイテムを作成することができます。
サポートも充実
ツクレルはサポートも充実しているのが特徴です。デザイン制作やプリントする際の悩み、作成料金や納金などの悩みなど、気軽に問い合わせできるのが魅力です。また、オリジナルTシャツ作成に精通した専任スタッフがサポートしてくれるので、安心して制作できます。
著作権を理解してTシャツを作ろう
オリジナルTシャツを作成する際には、著作権の知識を身につけて、著作権侵害のリスクを避けることが大切です。著作権のあるイラストやキャラクター、写真などを利用する場合は、必ず著作権者の許可を得ることが大切です。著作権の侵害にあたるかどうかわからない場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。オリジナルTシャツを作成できるサービスでは、ガイドラインを定めている場合がほとんどです。しっかりと確認してから利用しましょう。
参考サイト
https://www.forcus.co.jp/blog/?p=24821#a2
https://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime3.html
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/pdf/93908401_08.pdf
https://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime8.html
https://www.prismacreative.jp/contents/columns/column13/
https://www.tmys-t.com/columns/tyosakuken-tsyatsu
https://www.forcus.co.jp/blog/?p=25026#a7
https://up-t.jp/news/53#%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%83%8A%E3%83%ABT%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%84%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%8C%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9%E4%BE%B5%E5%AE%B3%E3%81%8B%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%8B%E3%81%AF%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%EF%BC%81
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